
阿 南 市 文 化 協 会
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顕彰碑建立趣意書
阿南市文化協会は創立30周年記念事業の一つとして、北條民雄の顕彰碑を建立することとしました。
民雄は阿南市下大野町で育ち19歳の青年期にハンセン病に感染しながら作家を目指し、川端康成に師事しながら数々の作品を発表しました。
1936年、22歳の作品「いのちの初夜」はハンセン病患者が死に直面しながら希望を捨てることなく生きてゆく姿を描いたもので、この作品で「文學界賞」を受賞しました。この作品だけでなくハンセン病と向き合う生命の葛藤を描いた作品の数々は川端康成をはじめ多くの作家や評論家から高い評価をされています。民雄の晩年を振り返ると、病みながら常に故郷「阿南市下大野」に望郷の念を抱きつつ、23歳の12月5日に多磨全生病院で夭折しております。
阿南市では2018年に北條民雄文学賞を設け、作品を公募して入選作品を印刷刊行しております。また2019年12月から徳島文学協会や阿南市文化会館などが主催し、民雄命日の12月5日に「民雄忌」を開催し、多くの作家や評論家を招いて民雄作品を取りあげながら文学的意義等を探求しております。現在ではハンセン病は完全に治る病気でありますが、不治の病と他人に感染させる恐怖から、戦後50年を経過するまでの89年間、感染者は社会から強制隔離をされてきたのです。これは日本だけでなく人類が犯した最大とも思える汚点と言われていますが、やっと平成9年3月に隔離を強制する「らい予防法」が廃止になりました。らい病感染患者やその家族などの精神的苦痛を文学や映像などにした作品は沢山ありますが、民雄の文学作品は、命の葛藤を最も強烈に訴えたものであると評価されています。
阿南市文化協会の2014年発行誌「阿南市の先覚者たち」第1集で初めて民雄の出生地と本名が公表され、国内外から大きな反響を呼びました。
ハンセン病の人類における歴史を踏まえながら、民雄の偉業に敬意を表し、多くの方々のご理解とご協力を仰ぎながら、ここ阿南市に「北條民雄顕彰碑」の建立を目指す次第です。
参考までに、民雄の人生記と作品の詳細は髙山文彦氏の「火花 北条民雄の生涯」角川文庫(平成15年初版)に整理されております。
令和7年12月5日
阿南市文化協会会長 小笠原 憲四郎
顕彰碑建立のためのご支援お願いと振込先案内
●郵便振替 (添付の赤色用紙をご利用ください。振込手数料は当会負担です)
口座番号01670-1-133951 阿南市文化協会
他行からの振込 店番169 当座 口座番号0133951 阿南市文化協会
●阿南信用金庫 普通 店番001 口座番号044732 阿南市文化協会会長小笠原憲四郎
*信用金庫にお振込みの場合、掲載のお名前、ご住所の一部を下記メールまでご連絡ください
●ご寄付は3,000円以上でお願いいたします
●ご支援くださった皆様のお名前を、当会発行「文化あなん」直近号、 当会HPで紹介いたします
掲載事項は下記の通りです。 寄付金額は記載いたしません。
・お名前(団体名可)
・ご住所の一部(県、市または 県、郡、町まで)
★掲載の可否を明記しお振込みください
●建立までの状況、完成のご報告は
当会ホームページおよびSNSで随時致します。
これまでの活動
「阿南市の先覚者たち1」(2014/8/1発行)実名公表
・顕彰事業
「阿南が生んだ早逝の天才作家・北條民雄の人と文学」佐々木義登氏 2018/6/30
「いのちの尊厳を体現した作家」杉本由美子氏 朗読・熊山孝子氏 2025/3/16
「阿南と文学 『すみれ』」入谷いずみ氏 2025/3/17
「北條民雄と光岡良治」雨宮徹氏 2025/6/8
「北條民雄と尾田と佐柄木」計盛達也氏 2025/12/1
・第1回顕彰碑委員会 2024/7/14
(②9/15 ③11/17 ④2025/2/16 ⑤6/8 ⑥9/7 ⑦11/23)
顕彰碑建立寄付者芳名(2025年12月11日現在) 敬称略お許しください
掲載の了承をいただいた方の氏名、住所の一部(県、市または 県、郡、町まで)を紹介しています
徳島県 阿南市
阿南市短歌会
阿波南会
遠藤小夜子
小笠原憲四郎
近藤博之
花ノ本流雛の会花ノ本鶴静
林翠
福井秀子
増田数宏
三重県 津市
大塚家成